宗教法人あれこれ

お寺の規則(寺則)は手元にありますか?


お寺に「規則」があることはご存知でしょうか?

宗教法人を運営されている方やその関係者の方なら「当然そんなこと知っているよ」となることかも知れません。
では、その規則はお寺のどこにありますか?

私がお寺などの宗教法人さまから事業のご相談をいただいたときに、このような質問をすると、割と高い確率で「たぶんあそこにあると思うんだけどなあ」や「先代が管理していて、代替わりしてからどこにあるかわからないままなんです」とか「無くしちゃってるかも・・・」といった答えが返ってきます。

この状況があまりよろしくないということは、みなさん、なんとなくわかってくださるかと思いますが、実際のところ、何が問題なのでしょうか?

まずは、宗教法人法において、規則やその認証書、役員名簿や財産目録、貸借対照表などの書類は常に備え付け、閲覧できる状況にしておかなければならないことが定められており、これに違反をした場合、10万円以下の過料が課せられてしまうこともあります。これは見落としがちですが、重要なことです。
そして、これはそれと共に、今の宗教法人であるお寺を取り巻く状況に対して、その宗教法人が維持継続・発展の為にどのように活動展開をしていくかにおいて重要なことになりますが、例えば「納骨堂を設けたい」とか「合同墓を境内に設けたい」といった展開を考えたとき、そこで必要になるのは、その宗教法人を管轄する自治体の「許可」が必要です。本例で言うと「遺骨を反復継続的に納め預かる場合は自治体の許可が必要」ということになり、その範囲はケースバイケースですが、ほとんどの場合、許可が必要となり、そこで申請に関するものとして、規則などが必要となってくるわけなのです。
「所轄庁から認証を受けた宗教法人規則」はここでの「許可」等を得る場合の行政手続きで必要になってきます。ここで、重要なことは「所轄庁から認証を受けた」規則ということです。
要するに、都道府県知事などの印が押印されている認証書があり、その規則自体にも印が押印されているかということです。
包括宗教団体(総本山)などで写しを発行してくれる場合もありますが、この場合、知事の印などはありません。お寺の規則として保管しておくものとしてはそれでも問題ないですが、行政手続きが必要な場合、そうもいきません。
もし不可抗力などで紛失したり、どうしても見当たらない場合、所轄庁に申請をすることで、一カ月程度で知事の印のある規則及び認証書を再発行してもらえることがほとんどです。
しかし、新たに事業展開をしていこうとしても、手元に規則がない場合、その再発行の時間がロスになり、考えている展開通りに物事が進まないことも考えられます。それではせっかくのアイデアが無駄になることもあるかもしれません。あってはならないことです。

宗教法人は維持していくのが難しい時代になりました。コロナ禍でそれに拍車がかかっていることも事実です。
宗教法人はその規則に則ってでしか動くことはできません。だからこそ、今一度、自分のお寺などの宗教法人の規則を再確認し、変更していくところがないかなど検討していくことも必要ではないでしょうか?
新たな事業展開・活動展開をしていくためにも、各宗教法人の規則の確認は必要です。自分の所の規則を確認することで、活動展開のアイデアも浮かぶことではないかと考えます。

もし、手元に規則がない、変更したい、そのほかの書類のことやや活動について悩みがあるという宗教法人関係者(宗旨・宗派問わず)のかたは、是非お気軽に当事務所にご相談ください。
お力になれるはずです。